第6回施設系データ集約WG 議事概要

時間:2022/9/16(金曜日) 13:00~13:40
場所:Zoom(オンライン会議)

アジェンダ

  1. 第5回施設系データ集約WG振り返り
  2. 各取組課題に対する検討状況
  3. ケーススタディ事業の検討内容の共有
  4. 協力依頼と今後の進め方

議事概要

1.第5回施設系データ集約WG振り返り

⑴施設系データ集約WG活動の全体像

  • ア.昨年度はトイレ施設を題材にしてデータ集約モデルケースの検討を実施
  • イ.今年度は、昨年度の取組における課題への対応を通じたモデルケースの確立と他エリア・施設へモデルを展開していくに当たっての準備に取り組む
  • ウ.令和5年度以降は適用範囲を拡大し、他エリア・施設へのモデル拡大を目指す

⑵今年度の活動方針

  • ア.活動①を通じてモデルケースを確立
  • イ.活動②を通じて、他エリア・施設への展開に向けて準備

⑶今年度の取組内容(案)

  • ア.活動①、活動②をそれぞれAからEのテーマを掲げて取組を推進
    • (ア)A「データ収集手法の検討」はデータ収集に係る負担を軽減し、提供者の協力を得やすくするための収集を実現する手法を検討
    • (イ)B「データフォーマットのアップデート」は施設IDなどを踏まえたデータフォーマットをさらに改善
    • (ウ)Cはデータ利用者の視点でモチベーションやニーズの洗い出し
    • (エ)Dは他エリア・施設でデータ集約を展開する際の参考になるフォーマット有無や必要になるデータ項目を検討
    • (オ)Eはデータ提供者の自発的なデータ提供に繋がるベネフィットや、データ提供、データ編集、データ登録、データクオリティの主体を明確化

2.各取組課題に対する検討状況

⑴今年度の想定アウトプット

  • ア.A「データ収集手法の検討」は、システムに求められる機能、データ収集のサポート、トラブル防止やデータマネジメント品質維持ルール等の、あるべき姿を定義
  • イ.B「データフォーマットのアップデート」は、昨年度作成したトイレデータのフォーマットを更にアップデート
  • ウ.C「データ利用者のニーズの洗い出し」は、他エリア・他施設に範囲を展開する際に、エリアや施設データに求める条件を整理
  • エ.D「必要となるデータ項目の検討」は、他エリア・他施設に展開するにあたり、管理上共通で持つべきデータ項目などの考え方を整理
  • オ.活動①、②にまたがるE「継続的な取組とするための検討」では、本WGに協力いただける事業者様へのヒアリング等を通じて、解決すべき真の課題を把握

⑵取組における課題と対応策

  • ア.活動①の課題については、昨年度、実際にトイレデータを収集した経験で把握しているため、対応策として、効率的・持続的に様々なエリアや施設系データの収集が可能な基盤や運用のモデルを検討
  • イ.活動②の課題は、展開先エリアや施設を選定する基準が明確になっていない点であり、対応策として展開すべきエリア・施設の条件とデータ項目検討時の考慮事項を整理

⑶活動①の目指す姿(想定)

  • ア.施設系データの種類ごとの推奨データフォーマットに比較的容易に変換できるようなフォーマットなどを提供しデータ提供の負担を低減
  • イ.収集したデータはデータチェック機能でシステム的に可能なチェックを実施
  • ウ.推奨データセットとしてTDPF上で管理しデータ提供
  • エ.利用者から利用データに対するフィードバックを行い、データチェック機能などの改善やデータセットを維持・更新
  • オ.提供者がデータを提供する際の各種サポートや、利用者へのサポートを実施し、データ収集及び活用を推進
  • カ.データ提供の手順書の提供者への提示や、データの権利などに関わる同意や個別契約に関する文書を提供者・利用者双方に提示し、トラブルを抑止

⑷活動②の目指す姿

  • ア.他エリア・他施設の展開先を選ぶ際の条件や、データ項目を検討時に考慮すべき点が整理された状態を目指す
  • イ.他エリア・他施設への「展開先条件」については、「ニーズ」の観点と、展開の進めやすさの「容易性」の観点から条件案を整理
  • ウ.「ニーズ」の観点としては、解決したい課題が明確であるか、提供者と利用者が明確であるか、TDPFにデータ集約する価値が明確であるかなどを考慮
  • エ.「容易性」の観点では、データ収集の協力者の有無や、多くの施設利用者や提供データが見込めるエリアであるかなどが重要な条件と想定
  • オ.データ収集に必要な項目を検討する際には、「ニーズ」と「運用性」の2つの観点で考慮点を整理
  • カ.「ニーズ」に関しては、展開先エリア・施設の要望を満たすデータ項目が明確であるかを想定
  • キ.「運用」に関しては、TDPFとして共通で持つべきデータ項目や、政府相互運用性フレームワークなどの参照すべきデータモデルがあれば参照し、データ設計や相互運用性を高めることを想定

⑸活動②の検討推進のイメージ

  • ア.データを起点にして、エリアの要望を満たしながら展開していくパターンと、エリアの要望を起点として、データを拡充していくパターンの2通りの展開を想定
  • イ.エリア展開時は、展開先条件に沿って、優先度や展開範囲を決めたり、TDPFが保持しているデータから決めたりする場合があると想定
  • ウ.データの拡充はエリア内に存在する商業施設などからデータを提供いただく場合や、複数のエリアで事業を行っている大規模な商業施設やチェーン展開している施設から、一度に複数エリアのデータを提供いただく場合等があると想定
  • エ.エリアの要望を出すためにWG等を通じて様々なエリア関連事業者との議論や、データ所有者に対して協業へのリクエストや議論を進め、データ拡充とエリア展開を行い、TDPFの利用拡大を図る

⑹活動①のアプローチ

  • ア.活動①では、主にヒアリングや意見交換を通じて、データ収集の仕組み案のブラッシュアップを行い、TDPFのシステム仕様や運営体制などに反映
  • イ.データフォーマットについては、政府相互運用性フレームワークの実装データモデルから地域サービスデータモデルを参考にトイレデータのフォーマットをブラッシュアップ
  • ウ.ヒアリングや意見交換先として、TDPF関連事業で関わりがある事業者様や、本WGにご参加いただいている事業者様を想定。ただし、限定しているわけではなく、幅広く意見を聴取する方針

⑺活動②のアプローチ

  • ア.本WG参加者へのアンケート調査や個別ヒアリング、ディスカッションなどを通じ、事務局案のブラッシュアップを図る

3.ケーススタディ事業の検討内容の共有(参加企業A)

⑴挨拶

  • ア.本年度のケーススタディ事業でトイレに関する事業、プロジェクトを実施
  • イ.データ収集の観点で有効なスキームなどの知見が少し増えたため共有

⑵TOKYOトイレマップについて

  • ア.トイレで困らない社会を目指すプロジェクトであり、外出先でトイレを探すのに苦労する課題に対してアプローチ
  • イ.一般トイレだけではなくてオムツ台やバリアフリートイレでの課題にもアプローチするプロジェクト

⑶ビジョン

  • ア.本プロジェクトを通じて、日本が誇るサービスとして、世界に拡げられるモデルケースの創出を目指す

⑷プロジェクト概要

  • ア.近くにトイレがあるかが1秒でわかるマップ型のサービス
  • イ.オムツ台などのトイレの付帯設備の情報も掲載し、使いたいトイレがすぐに見つかることも特徴
  • ウ.使いたいトイレがどこにあるのか、それがすぐわかることを第1目的としつつ、トイレをみんなで良くする仕組みもこのプロジェクトのスコープ
    • (ア)バリアフリートイレが本当に必要な方が使えないといったような状況も生じており、センサを設置して、可視化することで「行ったけど空いてなかった」を防止
    • (イ)トイレ設備へのフリーコメントや、トイレを使って良かった、悪かったの評価をできるようにし、正しい情報の維持と、トイレへの関心を醸成

⑸TDPFの構築に向けたデータ連携

  • ア.東京都が保持しているバリアフリートイレの設備データをTOKYOトイレマップにインプット
  • イ.TOKYOトイレマップを通じて集めた全施設の一般トイレ、バリアフリートイレの設備データ、バリアフリートイレの利用統計データをTDPFに提供しデータベースを拡充

⑹対象エリア

  • ア.本プロジェクトは渋谷駅周辺で実施予定
  • イ.渋谷はサステナビリティやダイバーシティに積極的に取組み、多くの人々が集まる場所で本プロジェクトの実施環境に好適

⑺施設への掲載要請における重要ポイント

  • ア.渋谷区役所の方に多大なるご協力いただき現在、駅周辺の主要24施設に協力を要請
  • イ.TOKYOトイレマップへの掲載許可のステップは、最初に渋谷区役所の担当から施設管理者に打ち合わせの依頼をするが、必ず打ち合わせを行うことが出来ている。これまでの経験では打ち合わせの依頼をしても実施できない施設が一定数存在したが、必ず実施できているのは渋谷区役所と施設管理者のリレーションが強いためであると思料
  • ウ.施設側からの理解、協力を得るうえで地域とリレーションの強い自治体と進めることが非常に重要
  • エ.トイレ情報の収集はGoogleのスプレッドシートに施設側担当者が記入する形でデータを収集
  • オ.Excelではなくリアルタイムにオンラインで共同編集できるスプレッドシートの特徴を生かし、スムーズにデータを収集できている状態

4.協力依頼と今後の進め方

⑴施設系データ集約WG全体スケジュール

  • ア.活動①、②の検討案のブラッシュアップを図る
  • イ.引き続きケーススタディ事業と相互に連携して推進

⑵次回施設系データ集約WGイメージ(想定)

  • ア.活動①、②の事務局案に対して、参加企業各社との個別ヒアリングやディスカッションを実施
  • イ.個別ヒアリングやディスカッションを通じて明らかになった事業者の知見をTDPFに取込、活動①のシステム機能や運用プロセス・ルールと活動②の他エリア・他施設展開の条件案などのブラッシュアップを図る

⑶本WG参加者へのご協力依頼

  • ア.以下の三つに該当するようなご知見、ご経験のある方にご協力希望
    • (ア)データ収集やデータ提供に関する経験・知見をお持ちの方
    • (イ)データの成形・収集ツールや方法論、ルールに関する経験・知見をお持ちの方
    • (ウ)データを活用したビジネスのご経験をお持ちの方

以上

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