東京データプラットフォーム協議会 第4回防災データワーキンググループ(WG) 議事概要

時間:2022/3/17(木曜日) 16:00~16:15
場所:都庁19A会議室

アジェンダ

  1. 今年度活動報告
  2. 次年度以降の活動について

議事概要

1. 今年度活動報告

(1) 東京データプラットフォームケーススタディ事業:ぐるなび様

ア.ぐるなびの飲食店探しのサービスをベースに、様々なカメラや、設置型のセンサーから取得した混雑情報を活用し、サービスとして社会実装するための課題整理を行った

(ア)地図上でお店を探し、そこの混雑状況をリアルタイムで確認し、クーポンの取得・席のキープができるサービス

① すぐに送客できるのか、来店誘致ができるかを検証した

(イ)センサーを各テーブルに設置、AIカメラによって取得した画像の匿名化処理により混雑情報を取得

① 匿名化技術は、カメラの画像としてデータを取得するものの、その場で匿名処理・元データの破棄をすることで個人情報に対応する

(ウ)予約情報、席在庫サービスとの連携、サイコロセンサーを活用

(エ)近隣のビルのデジタルサイネージにより空き情報を確認、席のキープができるようにした

イ.各マスメディアにおいても非常に注目を集め取り上げられた結果、数千のユーザー、数万のPVを獲得した

ウ.アンケートにおいても、「内装が外からでもわかる」、「現在の混み具合が外からでもわかる」など「良かった」という意見は多数いただいたものの、同時に多数の要望もいただいた

エ. 実際に社会実装・サービスとしてローンチするためには課題も存在する

(ア)協力店舗集めに苦労した

(イ)多数のPVは獲得したが仮説通りに送客ができなかった

(ウ)予約データとの連携がうまくいかなかったケースが存在した

オ.ぐるなび様からは、混雑の情報だけではなくデータの重ね合わせによって、より一層便利なサービスができるのではないか、という最終報告を受けた

(2)デジタルツイン実現プロジェクトにおける実証

ア.混雑情報を予測データに変換し、都民の皆様に届けることを目的に、地上・地下において実証を実施

(ア)特に地下に関しては、協定企業であるunerryからデータをお借りして実証を実施

イ.地上の混雑度、地下の混雑度の可視化、さらに災害が発生したとき、電波がない状態にはどんな情報が届けられるか、さらに避難経路のガイダンス、混雑度を事前に見せておくことによって防災意識の啓蒙が可能かどうかを検証

ウ.アンケートにおいては、おおむね「良かった」という回答をいただいたものの、「情報をもっと充実すべき」「UI、使いやすさをもっと追求すべき」、「混雑度の精度をどうやって高めていくのか」、「ユニバーサルデザインへの配慮をどう考えていくのか」という意見も頂戴した

エ.東京都の災害対策チームにもこちらの結果を提供し、引き続き検討を進める

(3)混雑情報カタログの作成

ア.東京都の政策企画局が混雑関連情報として密にならないように情報提供をしているということから、サイトをより充実させるため、unerry、ロコガイド、Google、バカン、Yahooの情報をこちらから、そのまま各社のサービスにリンクする形で掲載している

イ.事業者が提供しているサービス、特に密を避けるという意味で活用できるサービスについては、引き続き連絡があれば掲載を検討する

 

2. 次年度以降の活動について

(1)混雑データの利活用については民間事業者の皆様を中心に検討を進めるのが良いと判断した

ア.現在は様々な民間の事業者が独自に混雑情報取得・提供も実施している環境になっており、皆さまに行政として届けなければいけないというフェーズから民間の事業者がそれぞれの独自性をもって届けていくというフェーズにすでに到達しているのではないかと判断した

(2)したがって混雑WGについては、今年度で単独での活動を休止し、施設系データ集約WGと統合するという形で継続することとする

ア.施設ID関連については施設系データ集約WGで引き続き検討を実施

 

以上

記事ID:110-001-20231205-007721