第5回合同WG:全体概要・防災データWG・施設系データ集約WG 議事概要

時間:2022/5/25(水曜日) 14:00~15:00

アジェンダ

  1. 開会挨拶
  2. TDPF協議会の概要及びWGの位置づけ説明
  3. 防災データWG
  4. 施設系データ集約WG

議事概要

1.開会挨拶

2.TDPF協議会の概要及びWGの位置づけ説明

  • ⑴ 東京データプラットフォームの目的・名称
  • ⑵ TDPFのビジョン・ミッション
  • ⑶ 推進活動計画
    • ア.来年度以降適切なタイミングで運営組織立ち上げを計画し、引続きコミュニティの形成拡大を図る
    • イ.今年度はケーススタディ事業実施にあたり仮想データ連携基盤を利用するなど、今後のスムーズな運営開始に向けた活動を強化
    • ウ.民間事業者などから構成されるコミュニティが自律的に活動していくような支援も継続的に行う
  • ⑷ WGの位置づけ
    • ア.TDPF協議会において、コミュニティ整備・ルールや体制確立を進める一環でテーマごとに参加企業を募りWGを組成
    • イ.ケーススタディ事業との連携や専門知識を持つアドバイザーからの助言を活かし、ユースケース創出の取組を拡充
  • ⑸ TDPFのフォーカス分野 選定の観点
    • ア.以下5つの観点によりフォーカスする分野を選定
      • (ア)東京都として重点的に取り組む必要があること。未来の東京戦略などにアラインしているテーマである点
      • (イ)中央省庁や民間企業等の取組と他のデータプラットフォームとの棲み分けが明確であること。中央省庁や民間が手を出しづらい領域に関するテーマが重要
      • (ウ)基礎自治体単位ではなく、広域自治体である東京都が取り組む必要性があること
      • (エ)行政の介入なくして埋まらない需給ギャップが相対的に大きいこと。民間だけでは実現できない領域である点
      • (オ)個人情報を含まないデータで、十分な価値提供ができること。個人情報を含まないデータに着手できることも重要
    • イ.WGの組成はTDPFとして特にフォーカスしている分野と関連性があるテーマに関するWGを組成する方針
  • ⑹ WG活動の歩み
    • ア.5つのフォーカス分野選定の観点で、テーマ選定を行った結果、防災とまちづくりにフォーカスし取組を推進
    • イ.昨年度、防災とまちづくりに関するWGを立上げ、3つの活動に着手
    • ウ.今年度は、防災データWGと施設系データ集約WGの活動を進める
      また、新たなWGの立上げも予定
  • ⑺ WG活動の全体像
    • ア.WG活動は、幅広く参加者の方を募り、情報交流や意見交換を実施
    • イ.情報交流や意見交換の中で、導出されたテーマ・課題に沿った参加者を募って個別の検討会・アイデアソンを実施
    • ウ.上記、参加者や目的の異なる2種類の活動を連携
  • ⑻ ケーススタディによるWG等ユースケース実装
    • ア.WG活動で検討したテーマを踏まえ、ケーススタディ事業を実施
      今年度は、3件のケーススタディを公募
    • イ.具体的なサービス検討を行い、将来的なTDPF稼働を想定した具体のユースケースの事例としての検証
    • ウ.各プロジェクトの検証結果は積極的に広報活動を行い、TDPFのデータ利活用の推進につなげる

3.防災データWG

  • ⑴ 防災データWG活動の全体像
    • ア.昨年度、防災データの流通を後押しすべくWGを立上げ、ユースケース創出に向けた活動を推進
    • イ.今年度はユースケースの実装に向けたデータ収集・提供方法等の課題を検討また、新たなデータ活用事例の創出・発信も継続的に実施
    • ウ.発災時の避難所情報や道路・水道のインフラ情報などの時間変化を伴う動的データの切り口でのデータ利活用検討
    • エ.ハザードマップや過去の被災データなどの静的データの利活用検討
    • オ.データ利活用の参考となる事例の紹介等情報発信を通じ、TDPFが扱う防災関連データの周知/認知につなげ、民間事業者の利活用促進につなげていく
    • カ.ケーススタディ事業では、WGの課題解決に資するテーマでプロジェクトを募集し、プロジェクト実施を本WGにおけるユースケースの実装に繋げていく予定
  • ⑵ 令和3年度の活動サマリ
    • ア.WGの検討テーマを「行政が保有する防災関連情報の利活用」、「民間企業等が保有する防災関連情報の利活用」、「TDPFとして整備すべき機能・役割の整理」を検討
    • イ.避難所や一時滞在施設等の関連情報、例えば、施設等の開設状況や混雑情報、物資ニーズなどの防災データの利活用や、防災データの利活用を検討。ハザードマップや過去の被災データを使って、発災時の状況・状態をシミュレーションすることで、都民や都内企業へのサービスに活かすこと等について議論
    • ウ.データフォーマット等の運用に関する課題の洗い出し、データ提供ニーズの抽出。例えば、行政が保有する防災情報において、2次利用を可能とするデータ提供・利活用の促進等
  • ⑶ 今年度の活動方針
    • ア.昨年度検討した防災データのユースケース実装に向け、データ収集・提供方法などを具体化
    • イ.防災関連オープンデータのデータ利活用事例の創出・発信を継続
  • ⑷ 今年度の取組内容
    • ア.上記2つの活動方針を、以下5つの取組内容に整理
      • (ア)発災時のデータニーズの詳細検討では、ユースケース実装に向け、利活用ニーズをより詳細化、具体化することで、共通で検討すべき課題、個別検討すべき課題を整理し、その課題の施策・解決方法を検討
      • (イ)データ連携方法の検討では、発災時の状況下でも、速やか、かつ円滑にデータ提供できる方法を検討
        また、データ生成に関わる業務フロー上のネック等を把握し、データ利用者のニーズも踏まえた、仕組み・仕掛けを議論
      • (ウ)平時のデータニーズの探索では、ハザードマップや過去の被災データなどを活用した新たなユースケース創出に向けたニーズ・期待値の導出
      • (エ)オープンデータの認知向上を通じた活用促進では、TDPFが提供を想定する防災関連オープンデータ等の認知度を高め、活用事例を発信
      • (オ)データフォーマットの検討はWG活動を通じての共通課題であり、データ利用者が、効率的に、データ利活用を実現するための適切なデータフォーマット/形式、データ変換手法を検討
  • ⑸ 防災データWG全体のスケジュール
    • ア.WGの活動形態は、幅広く参加者を募った取組方針報告・意見交換に加え、活動の中で発出した個別課題やテーマを個別検討会やアイデアソン等による議論の場なども設定することで、WGの取組を推進
      • (ア)ユースケースの実装に向けたデータ収集・提供方法などを具体化すべく、まず「発災時のデータニーズの詳細検討」から着手し、必要となるデータ・項目など見極めたうえで、「データ連携方法の検討」を実施
      • (イ)防災関連のオープンデータ紹介等を通じた、データ利活用事例の創出を促すべく、「平時のデータニーズの探索」や「オープンデータの認知向上を通じた活用促進」を昨年度に続き、継続的に進める
      • (ウ)また上記いずれにも必要となる課題として、並行してデータフォーマットの検討にも取り組みたい。これらテーマについて、同時並行で取組みつつも、各活動の進行・状況を見極め、活動内容・検討リソース等に濃淡をつけながら、進行していく想定
      • (エ)ケーススタディ事業はWGと連携し、防災データを活用したプロジェクトを募集
        ケーススタディ事業で取組むユースケースや発出した課題・検討テーマを、本WG活動の課題解決に繋げていくことを視野に入れ、活動していく予定
  • ⑹ 防災データに関する事前アンケート結果
    • ア.本年度のWGの期待値
      事前アンケートから、TDPFを通じて利用できる具体的なデータへの期待を伺い知れた
      例えば、“具体的な”や“実装”、“GISデータ”など、具体的なデータ利活用の期待がある
    • イ.東京都以外の行政データの利活用経験の有無
      事前アンケート回答95名の内、29名(約3割)が活用経験/実績あり
      今後、それらの経験/実績も加味し、WG活動を促進していく想定

4.施設系データ集約WG

  • ⑴ 施設系データ集約WG活動の全体像
    • ア.本WGは官と民が持つ施設データを集約し、その利活用を推進することを目的に活動
    • イ.昨年度はトイレ施設を題材としてデータ集約のモデルケースの検討を実施
    • ウ.今年度は昨年度の検証やその課題を踏まえ、モデルケースの確立と、他エリア・施設へのモデル展開に向けた準備に取り組む
    • エ.令和5年度以降に他エリア・他施設へモデルを拡大し、最終的には各エリマネや大規模事業者等と連携し、都内主要エリアへ展開する将来像を描く
    • オ.モデルケースの定義について
      • (ア)データ集約に必要な、データ収集方法やデータフォーマット、ルール、プロセス等の事例のことを指す
      • (イ)このモデルケースの確立により、ある程度自走して施設系データの集約が為され、利活用が促進されやすい状態が生まれることを想定
  • ⑵ 令和3年度活動のサマリ
    • ア.西新宿エリアのトイレを対象にデータ収集及びデータフォーマット案を検討
    • イ.計8施設のご協力のもと、約50か所のトイレエリアデータを取得
    • ウ.東京都福祉保健局のオープンデータフォーマットや政府CIO推奨データフォーマットをベースに、取得作業を通じ得られた示唆や、WG参加者からのご意見を踏まえ、データ化項目や定義等を再検討し、データフォーマット案をブラッシュアップ
  • ⑶ 今年度の活動方針
    • ア.令和3年度の取組を受け、今年度は「活動①課題検証を通じたモデルケース確立」を軸とし、加えて「活動②他エリア・他施設への展開に向けた準備」を実施
  • ⑷ 今年度の取組内容
    • ア.活動①、②を以下5つの取組内容別に整理
      • (ア)データ収集手法の検討:データ収集に係る負担を軽減し、提供者の協力を得やすくするための収集手法について検討
      • (イ)データフォーマットのアップデート:施設ID等を踏まえたデータフォーマットの検討を推進
      • (ウ)データ利用者のニーズの洗い出し:データ利用者の視点で、データ利用に係るモチベーションやニーズの洗い出しを行い、他エリア・他施設の候補を検討
      • (エ)必要となるデータ項目の検討:他エリア・他施設でデータ集約を展開する際に必要になるデータ項目の検討
      • (オ)継続的な取組とするための検討:自発的なデータ提供の実現に向けた検討や、データ提供、データ編集、データ登録、データのクオリティの確認等の取組主体を明確化
    • イ.取組内容詳細について
      • (ア)データ収集手法の検討
        • (ア)データ収集の方法:データ拡充の為に、活用すべきデータソースや、新たにデータを集めるための具体的な手段について検討(例:自治体・事業者固有データの変換・取込、事業者HP等からのデータ収集等)
        • (イ)データ入力の方法:新たにデータを入力する際に、入力工数を下げ、入力ミスや表記ゆれが発生しないような仕組みなどを検討(例:専用入力画面、必須項目の最小化、簡易的な入力ルールなど)
      • (イ)データフォーマットのアップデート
        • (ア)WGでの検討状況を踏まえ、適時適切にデータフォーマットを改善
        • (イ)昨年度本WGの検討内容や、混雑WGにおける施設ID等の検討内容を踏まえ、データフォーマットをアップデート
      • (ウ)継続的な取組とするための検討
        • (ア)データ収集に関わるプレーヤーを対象に、自律的なデータ収集の実現に向け、分析やアクション等を検討(データ提供者:モチベーションや課題の分析と対策について、データ利用者:提供者への直接的な働きかけの仕組みについて、TDPF:役割の明確化などについて)
  • ⑸ トイレ利用状況可視化実証の報告
    • ア.概要
      • (ア)令和4年3月10日から同5月10日までの2か月間、東京文化会館と東京芸術劇場の一般開放された一部のバリアフリートイレを対象に、実証実験を実施
    • イ.実施結果速報
      • (ア)取組について前向きなご意見を頂いた
      • (イ)データ取得など、取組に対する不安感などの問い合わせはなし
      • (ウ)施設毎・立地別の日別利用回数や平均滞在時間などのデータ取得ができ、今後メンテナンス用途等の活用可能性がある
    • ウ.協力事業者のコメント
      • (ア)多くの方から前向きなご意見を頂戴し、バリアフリートイレの混雑可視化に対するニーズは高いと実感
      • (イ)一方で、混雑可視化以外の部分で真にバリアフリートイレを必要とする方が利用できないことやトイレの予約を可能にしてほしいといった意見も確認できた
      • (ウ)ニーズや今後の検討事項が明確になったため非常に有意義であった
  • ⑹ 施設系データ集約WGのスケジュール
    • ア.データ収集手法の検討に注力していくともに、施設ID等や今年度WG内での検討状況を踏まえ、データフォーマットを適宜アップデート
    • イ.年度後半以降、他エリア・他施設展開に向けた準備としてデータ利活用者のニーズの洗い出しや、追加で必要になるデータ項目について検討
    • ウ.上記6⑴⑵の共通課題として上、施設データの収集・維持・活用を継続的な取組とするための担い手等の検討を進める
    • エ.また取組を具体的に進めるための一つとして、ケーススタディ事業において本WGの課題と連動したプロジェクト募集を行い、連携して課題の検討を進める
  • ⑺ 昨年度参加者の声
    • ア.昨年はある程度人員を割けばデータは収集できることが判明した。今年度は今後継続的に進めていく上で、より効率的なデータの収集及び更新についてケーススタディ事業等を通じて検討するのが良いと思料。非常に有意義な取組でエリアとしても是非バックアップしていきたい
  • ⑻ 施設系データ集約WGに関する事前アンケート結果
    • ア.本年度の施設系データ集約WGの期待値について
      • (ア)施設系データ集約WGに関連したものとして以下のようなものがあった
        • (ア)当社が貢献できそうなネタを見つけたい。当社の取り組みを紹介できる機会があればありがたい
        • (イ)弊社はゲーミフィケーションの活用で毎日シビックテックによる位置情報データの収集をしている。是非このノウハウで施設データや防災データの収集をしたい
        • (ウ)トイレ情報の集約データが他のエリアへ展開されること
        • (エ)本WGを通して、これからオープンデータを拡充していきたい
    • イ.東京都以外の行政データの利活用の経験の有無
      • (ア)施設系データ集約WGに関連のある、行政データ利活用実績の内容としては以下のようなものがあった
        • (ア)厚生労働省提供のワクチン接種会場、自治体が提供するバス時刻表GTFSデータ等
        • (イ)病院・介護施設データ集約とデータ販売
        • (ウ)宿泊、訪日外国人観光客数などの観光系データ
        • (エ)県の事故データを活用したドラレコ事故アラート
  • ⑼ TDPF事業 今後の予定について
    • ア.今後のスケジュール
      • (ア)TDPF第5回推進会議:6月下旬
        TDPF各事業の今年度取組方針や新規WG立ち上げテーマの紹介などを予定
      • (イ)TDPFデータ整備事業協力事業者公募:6月中旬
        昨年度作成したデータ整備マニュアルを拡充するため、データ提供に協力いただける事業者を公募予定
      • (ウ)TDPFデータ整備事業アンケート:6月中旬
        本事業への参加意向、データ整備における課題及びニーズ等の調査を自治体及び事業者向けに実施予定

以上

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